闇夜ヨルの恐怖記録2
☆☆☆

それから徐々にクラスメートたちが登校しはじめて、マサシはボードゲームに参加させる相手を選んでいた。


まずはタカヒロ。


それから顔のいいヒデアキに勉強のできるチナ。


リーダシップのあるノリコもいいかもしれない。


それぞれのいいところを全部奪い取ることができれば、マサシは完璧な人間になれる。


「楽しいゲームがあるんだ。一緒にやらないか?」


マサシは普段は絶対に自分から声をかけたりはしないノリコに、自分から声をかけた。


これも、自分がすべてを手に入れるためだった。


ノリコは一瞬嫌そうな顔を浮かべたけれど、すぐに笑顔に変わった。


「もちろんいいよ」


そう答えてから、タカヒロち同じように驚いた顔をしている。


ノリコもやっぱり自分の意思ではないみたいだ。


けれどそんなことマサシには関係がなかった。


とにかく人数を集めることができればそれでいい。


マサシを含めて5人が集まったのを確認してから、箱を開けた。


昨日中身を確認しておいたから、コマもちゃんと入っている。
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