闇夜ヨルの恐怖記録2

2つ目

昼のご飯を食べ終えた後は30分ほどの自由時間になる。


運動が好きなタカヒロはさっそくサッカーボールを片手にグラウンドへ向かおうとしていたので、マサシが呼び止めた。


「これからボードゲームの続きをするんだ。やるだろ?」


一応質問してみるが、誘われれば断れないことはすでにわかっていた。


タカヒロは一瞬なにか言いたそうに口を開いたが、すぐに笑顔になって「もちろんだ」と、頷いた。


他のメンバーだちもそうだった。


マサシが誘えば断る人間は誰もいない。


あっという間に朝の4人がマサシの机の周りに集まってきた。


でも正直言ってもうチナには用がなかった。


頭脳を奪い取ったあとのチナにはなんの魅力もなくて、奪い取りたいものが残っていないのだ。


それでもゲームは終わっていないから呼ばないわけにはいかなかった。


「このゲームの説明書を見せて」


ジャンケンで順番を決めようとしたとき、ノリコがそんなことを言い出した。


「なんだよいきなり。早くゲームを始めようぜ」


「ダメよ。このゲームのルールを私達はちゃんと見てないんだから」


ノリコは説明書を見ないならゲームに参加しないと言い出した。
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