イケメン総長様から独占されてます ~独占欲強めな総長様の一途な想い~
不良には慣れてるはずなのに、少し萎縮してしまう。
……喧嘩してない時、私だいたいこうなっちゃうんだよね。
さっきは思わなかったのに……
いや、さっきは好奇心の方が勝ってたのかも。
「あ、あの、ここって……」
「あぁ、説明なしに連れてきちゃったもんね。ここは優雅の溜まり場だよ!」
「ゆ、優雅!?」
優雅っていうのは、ここら辺を仕切っていて、黒龍に並ぶほどの暴走族。
黒龍は私が前いた暴走族の名前。
っていうことは、かなりまずいんじゃ……
「優雅を知ってるのか」
考え込んでいると、強面の人が顔を覗き込んできた。
「ひっ……」
思わず声を上げてしまう。
ビクビクして、このマコさんという人の後ろに隠れてしまった。
「陵、あんた顔怖いんだから近づかないであげてよ!怯えちゃってるじゃない!」
「そうだよ!ごめんね、こいつ顔は怖いけど優しい奴だから」
申し訳なさそうな顔をされて、自分の癖が嫌になる。
うー、このビクビクしてしまうのは本当に嫌だ。