相思相愛マリアージュ(前)~君さえいればそれでいい、二人に家族計画は不要です~
私はホテルお勧めの豪華なスィートルームでいつ戻って来るか分からない奏弥さんを待って居た。

コンコンとノックの音。

「はい」

「ルームサービスをお持ちしました…」
ドア越しに聞こえるくぐもった声。
ルームサービス?私は頼んだ憶えがないけど、とりあえず、ソファから立ち上がって、ドアを開けた。

そこにはタキシード姿の奏弥さんがコンビニの袋を片手に持って立っていた。

「遥の大好きなチョコアイス買って来たぞ…」

「お産は??」
「無事に生まれたよ…経過は兄貴に任せて来た…」
「そうなんだ…それよりもその恰好でコンビニに行ったんですか?」

「そうだよ…それよりもアイスが溶けちゃうよ…遥」


「うん」

私は彼を中に入れた。

「まさか・・・挙式の当日までお産が入るとは思わなかった…」

彼はバニラアイス、私はチョコアイスを食べながらお喋りした。

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