相思相愛マリアージュ(前)~君さえいればそれでいい、二人に家族計画は不要です~
「遥…チョコアイス貰っていい?」

「いいけど…じゃ奏弥さんのバニラアイス、頂戴」
「俺のはもう食べてないよ」と彼は空になった容器を見せた。

「じゃダメ…」

「遥はケチだな…」
彼は口を尖らせて子供みたいに拗ねた。

私よりも二歳年上のクセに素顔の彼は本当に子供っぽく、精神年齢が低い。

「まぁ、いい…遥のコト食べるから…」

「え、あ・・・」

そうやって、私に女を求めるのは久しぶりだった。
互いに医師で仕事が多忙な為、すれ違いが多い。

こうやって共にゆっくりと夜を過ごす時間は私達にとって貴重な時間。

「じゃ早くしましょ」

「…ムードというモノがあるでしょ?遥」

私はチョコアイスをさっさと平らげ、彼に迫った。
私がその気になった途端、逃げ腰になる奏弥さん。

「私を食べるって嘘?」

「本当だけど…何だか俺の方が食べられるって感じになってない?」

「そう?」

「もしかして…欲求不満?」







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