相思相愛マリアージュ(前)~君さえいればそれでいい、二人に家族計画は不要です~
この現実を見て、やはり梓さんはショックだったのか、リハビリに積極的に取り組んでいたのに、病室にこもってしまったらしい。

梓さんを励ます何かいいアイデアはないかと考えた。
食堂で会ったカズに東亜特製ランチセットを食しながら相談した。
「・・・そこまで考えなくてもいいと思うぞ…高屋夫人の担当の理学療法士に任せておけばいい…マキの役目は終わっただろ?」

「それはそうなんだけど・・・」

冷たいカズに相談したのが間違えだった。

「・・・そう言えば…彼女は…事故当時の様子をもっと詳しく訊きたがっていた…」

「そうなの?」

「あぁ」

「『多摩総合病院』の問い合わせて…事故当時、二人の治療をした不知火先生に訊いてみるのもいいな・・・まぁ、マキのように涙が必須になると思うけど…」

「・・・でも、それってマイナスにならない?」

「俺はプラスなると思うけど…」

「分かった…」

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