相思相愛マリアージュ(前)~君さえいればそれでいい、二人に家族計画は不要です~
「奏弥達は全く関係ないのに…許さない…」

京弥さんは唇を噛み、グラスのワインを一気に飲み干す。

「京弥さん!?」


「俺は別に結香をアイツから奪ったワケじゃない…」

「えっ?」


「彼は真実を知らないから…そう思ってるだけだ…」

「真実?」

「まぁな・・・まぁ、確かに俺は若い頃、女遊びが激しかった…でも、一度も人の女を奪ったコトはない。それだけは信じてくれ…遥ちゃん」

京弥さんは私の手を掴んで、訴える。

「あ、はい…信じてますよ…」

「ありがとう…遥ちゃん」

今度はギュッと抱き締められてしまった。

「き、京弥さん!?」

「!?」

京弥さんは私の肩口に頭を靠れかけ、酔ったまま眠ってしまった。

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