相思相愛マリアージュ(前)~君さえいればそれでいい、二人に家族計画は不要です~
四年後の真実
奏弥side~
七月下旬。
今年の夏も猛暑だとテレビのお天気キャスターが言っていた。
「槇村君!!」
俺が産婦人科医局で杉村先生と話をしていると佑介様の声が聞こえて来た。
幻聴か?俺も疲れが相当溜まっているようだ…
「槇村君…呼んでるのに…無視しないでくれ…」
佑介様が俺の白衣の袖を掴んで来た。
「佑介様…これはお久しぶりです…」
幻聴ではなく、本物が医局に現れた。
「司の彼女の美亜さんが…実は妊娠して…」
「あ…二、三日前に東亜に来たようです。診察したのは俺ではないですが・・・おめでとう御座います」
「ありがとう…槇村君」
「あの…この手放して貰えますか?」
「すまない…」
佑介様は袖から手を離した。
「・・・で・・・一つお願いがあるんだ…」
「お願い・・・ですか?」
「出来れば…美亜さんの産科医は君を指名したいんだが・・・いいか?」
「え、あ・・・」
パパである司が嫌がると思うんだけど…
「司は何と言ってますか?」
「司には相談していない…伊集院家の当主としての美亜さんの子は次々当主になるかもしれない子。やはり、東亜のエースの君に頼みたい!!」
「俺の独断では決めらないと言うか…」
今年の夏も猛暑だとテレビのお天気キャスターが言っていた。
「槇村君!!」
俺が産婦人科医局で杉村先生と話をしていると佑介様の声が聞こえて来た。
幻聴か?俺も疲れが相当溜まっているようだ…
「槇村君…呼んでるのに…無視しないでくれ…」
佑介様が俺の白衣の袖を掴んで来た。
「佑介様…これはお久しぶりです…」
幻聴ではなく、本物が医局に現れた。
「司の彼女の美亜さんが…実は妊娠して…」
「あ…二、三日前に東亜に来たようです。診察したのは俺ではないですが・・・おめでとう御座います」
「ありがとう…槇村君」
「あの…この手放して貰えますか?」
「すまない…」
佑介様は袖から手を離した。
「・・・で・・・一つお願いがあるんだ…」
「お願い・・・ですか?」
「出来れば…美亜さんの産科医は君を指名したいんだが・・・いいか?」
「え、あ・・・」
パパである司が嫌がると思うんだけど…
「司は何と言ってますか?」
「司には相談していない…伊集院家の当主としての美亜さんの子は次々当主になるかもしれない子。やはり、東亜のエースの君に頼みたい!!」
「俺の独断では決めらないと言うか…」