相思相愛マリアージュ(前)~君さえいればそれでいい、二人に家族計画は不要です~
テーブルに広げられた離婚届。

幸人さんと由夢さんの名前が書きこまれ、捺印がされていた。

「これが…離婚届か…初めて見るぞ」

「この間、お前らは婚姻届書いたばかりなのにな・・・」

「・・・俺達は何をすればいいんだ?」

「証人欄にサインをすればいい…」

「じゃ兄貴でも出来るじゃん…」

「二人必要なの…ともかく早く書いて…」

由夢さんは私達を急かした。

「ユッキーと何で離婚するんだ?由夢」

「…私達は嫌いで離婚するんじゃないわ…円満離婚よ」

「何だよ!?その四文字熟語は訊いたコトないぞ。じゃ離婚する必要ないだろ?」

奏弥さんは説得にかかる。

「…幸人さん…アメリカのコロンビア大学に臨床留学するの…」

「・・・それは訊いたけど…それじゃ離婚の理由にならない…」

「・・・いいから、書いて!!奏弥が書かないんなら、京弥さんに書いてもらう」

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