敏腕CEOは執愛で契約妻の初めてを暴きたい

仁くんがシャワーを浴びる後ろで、私はドキドキしながら肩までバスタブに浸かった。

お風呂から出ると、ベッドも共にする。

私がおとなしく仁くんの要求を受け入れているので、仁くんは少し安心したようだ。私を後ろから抱き締め、眠りにつく。

私は明日真実が明らかになると思うと、なかなか寝られなかった。


翌朝。

まさか仁くんは仕事を休むと言い出すのでは……と危惧したけれど、通常通りに出社した。報告しなければいけないことや、雑務処理が溜まっているらしい。私と離れたくないと言っても、やっぱり仁くんは仕事人間だ。

午後六時半に雪村さんとカフェで待ち合わせをしているので、仁くんは退社次第直接駆けつけるという。

私は落ち着かないまま日中を過ごす。

約束の時間になり、私が現場に到着すると、雪村さんはすでに席に着いていた。

彼女はシンプルなチャコールグレー色のワンピース姿で、今日も清楚な雰囲気だ。人は見た目ではないといえ、この彼女が私にでたらめを吹き込んだとは到底考えられなかった。