敏腕CEOは執愛で契約妻の初めてを暴きたい
「あなたたち、なにさっきからいちゃついてるのよ」

お義母さんの呆れた声がして、私はぱっと振り向いた。

いつの間にか四人ともが私と仁くんを注視している。

お義母さんの目が私たちをからかうように三日月形になった。

「親の前なのにすごいわねえ。ねえ、ゆりちゃん」

私の母に同意を求めるお義母さんに、私は慌てふためく。

「違いますから！」

仁くんと非常に重要な件について話し合っていただけだ。

「まああれね、この間のことは、夫婦喧嘩は犬も食わぬってやつだったようね。心配して損しちゃったわ」

お義母さんはそう口にしながらも安堵した様子だった。

本当はものすごく心配してくれていたのだろう。

申し訳なさと共に感謝の気持ちが湧き上がってくる。

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