敏腕CEOは執愛で契約妻の初めてを暴きたい
『しかしまさかジンが結婚するなんてな』

『ああ。天変地異の前触れか？　なんてみんなで怯えていたんだぞ』

『大げさだろ』

口々にいじられ、仁くんが短く反論した。

すると彼らはすかさず畳みかけてくる。

『大げさなもんか。どんなダイナマイトボディーのブロンド美女にアプローチされても、おまえは見向きもしなかったじゃないか』

『そうだ。だから俺たちはジンが女性に興味がないと思い込んでいたんだ。それなのにいきなりこんな着物美人を連れてくるなんて驚きもするさ』

「仁くん、ブロンド美女になびかなかったの？」

私が尋ねると、仁くんはげんなりした表情で友人たちに視線を向ける。

『おまえら、美玖の前で余計なことを言わないでくれ』

『はは、いいじゃないか。ジンはどんなときもミク一筋だと褒め称えているんだから』

気さくで陽気な彼らと、話はどこまでも弾んだ。

仁くんは嫌そうだったが、私は私の知らない仁くんの一面が聞けるのはうれしかった。

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