敏腕CEOは執愛で契約妻の初めてを暴きたい
「なら、美玖を本気で愛しているから、美玖から学びの機会を奪いたくなかった、とでも言えばいいか? 俺がどうにかしてやるのは簡単だが、それは美玖のためにならない」
たしかに余計な手出しや口出しは人のためにならないこともある。でもこの場合はどうだろう。仁くんは厳しい。
それに「美玖を本気で愛している」だなんて、こんなところでさらっと言わないでほしかった。
「本当はすぐにでもぶちまけて、あいつから美玖を取り上げたかったがな」
仁くんはつぶやき、静かに私を見据える。
「俺が何時間もここにいたのは、これが俺たちにとっていいきっかけになると思ったからだ。――美玖、そろそろ本気で俺の妻になれ」
仁くんは出し抜けにプロポーズした。
それでも私はちっとも驚かない。
仁くんに求愛されるのはこれが初めてじゃないからだ。
「仁くん、まだそんなこと言ってるの? 私たちが許嫁とか、お父さんたちが適当に決めただけで、律儀に守る必要はないんだよ」
たしかに余計な手出しや口出しは人のためにならないこともある。でもこの場合はどうだろう。仁くんは厳しい。
それに「美玖を本気で愛している」だなんて、こんなところでさらっと言わないでほしかった。
「本当はすぐにでもぶちまけて、あいつから美玖を取り上げたかったがな」
仁くんはつぶやき、静かに私を見据える。
「俺が何時間もここにいたのは、これが俺たちにとっていいきっかけになると思ったからだ。――美玖、そろそろ本気で俺の妻になれ」
仁くんは出し抜けにプロポーズした。
それでも私はちっとも驚かない。
仁くんに求愛されるのはこれが初めてじゃないからだ。
「仁くん、まだそんなこと言ってるの? 私たちが許嫁とか、お父さんたちが適当に決めただけで、律儀に守る必要はないんだよ」