お飾りにしか⋅⋅⋅なれない
紗雪様は、安藤先生の治療を
受けたが意識は戻らなかった。
それを受けて
紗雪様は、立花家のご自宅に
戻り自分の部屋で眠っている。
立花家専属の先生が
安藤先生、大野先生と
連携を取りながら
治療を行っている。
紗雪様には、奥様の幸子様が
付いてくれている。
奥様は、リハビリの先生から
習いながら
紗雪様の体位がえやリハビリを
行い毎日紗雪様に付いてくれている。
私は、あの日⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅
安藤先生から
「立花デパートは、外観から
全てを変え
社長に紗雪さん
副社長に原田さん
あなたが、行うこと。
紗雪さんは、今は動けません。
ですので、あなたが、立花社長から
仕事を引き継いで下さい。
まずは、工事から入りますので
改装の為、しばらく休む案内を
立花社長と行って下さい。」
と、言われて
何度も出来ない、無理だと
伝えたが⋅⋅⋅⋅⋅⋅
「それでは、立花デパートは、
廃業致します。」
と、言われて
「ちょっと、待って下さい。
それでしたら、何のために
紗雪様が⋅⋅⋅⋅⋅」
「それでしたら、私の言葉に
したがって下さい。
良いですね。」
と、言われ
「史織、安藤先生の言葉を
信じよう。
立花デパートを宜しく頼む。」
と、旦那様に頭を下げられて
「⋅⋅⋅⋅⋅だんな⋅⋅さまっ⋅⋅⋅⋅
止めて⋅⋅⋅⋅くだ⋅⋅⋅⋅さい⋅⋅⋅⋅⋅⋅」
⋅⋅⋅そんな····⋅⋅経緯があり⋅⋅⋅⋅⋅
私は、旦那様とデパートへ行き
慌ただしい日々を過ごしている。
安藤先生は、
日本にいる間は
毎日、紗雪様の元にいて
紗雪様の頭を撫でていた。
その時の
紗雪様の表情が
柔らかくなっているように
思っていたのは⋅⋅⋅⋅⋅⋅
私だけ⋅⋅⋅⋅⋅だろうか⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅
立花デパートは、工事中だが
覚える事は沢山で
毎日、疲れ果てて
旦那様と屋敷に帰る
何度も⋅⋅⋅⋅何度も⋅⋅⋅⋅⋅
無理だと、泣いた
その度に
旦那様と奥様に
頭を下げられ
泣いてばかりでは、ダメだと
紗雪様の為
旦那様の為
奥様の為
そして、
働いている皆様の為に
頑張らないといけない。
屋敷に戻り
紗雪様に今日の報告をして
眠りにつく
これが、今の私の日課と
なっている。
紗雪様には、
聞こえていないかもしれないが、
毎日、色々な話しをした。
私の愚痴に付き合わせる
ようで申し訳ないとも
思うが⋅⋅⋅⋅⋅
私は、旦那様と奥様に
お願いをして
紗雪様の部屋の片隅に
ベッドを置かして頂き
そこで就寝をしている。
さすがに、私の持ち物まで
置く事は出来なかったが。
それでも私は紗雪様の
お近くに少しでも居たかった。