お飾りにしか⋅⋅⋅なれない

···声がきこえる


毎日、毎日、
史織の声が聞こえた。

優しく私の頭を撫でてくれた
感覚がなくなっても
ずっと、聞こえていた。

たまに、嬉しそうに
たまに、落ち込んで泣きそうな声で
史織は、頑張っていた。

難しい内容もあるが
私の頭の中に入り込んで来た。

だけど⋅⋅⋅⋅⋅⋅

私が社長とか⋅⋅⋅⋅⋅
ありえないが⋅⋅⋅⋅⋅⋅

史織とならやってみたい。

頭の中では、わかっていても
身体が言うことをきかないし
目が開かない。

毎日、史織が手のマッサージを
やってくれていた。

毎回動くかな⋅⋅⋅⋅⋅と思うが
動かない
だけど、今日は
動かしてみると
少しだけ⋅⋅⋅⋅⋅動いた⋅⋅⋅⋅⋅⋅

史織は、ビクッとしながら
何度も私の名前を呼んでくれた。

私も頑張って瞼を開ける
だが、体力がないのか
うまくいかない
瞼を開けてもすぐに閉じてしまう。
力をいれても、長く続かない

父と母が駆けつけてくれて
涙を流しながら喜んでくれた。

大野先生と立花の主治医も
喜んでくれた。

だが、私は史織にお礼を伝えると
また、目を閉じてしまった。
力を持続することができないのだ。

私は、門田から解放されて
立花に戻った事も
史織の話から理解していた。

翌日の検査は
ベッド事運ばれて行われた。

内臓や頭の検査は、
どこも異常はみられなかった。

午後からは、リハビリをなりながら
どこまで動かせるかをみるようだ。

歩ける⋅⋅⋅⋅⋅だろうか⋅⋅⋅⋅⋅
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