お飾りにしか⋅⋅⋅なれない
···温もり
温かなぬくもり·····
目を開けると
肩?胸?黒?
「キャッ」
「きゃっ、は、ないだろう。
俺だよ、悠希。」
「····あっ、あの···すみ··ま··せん··
わた··しっ···誰かと
一緒に··寝る···のは···初めて···で····」
「あの男とは?」
「ありません。
話した事もあまり···
食事は、一緒にしたことが
なんどか····」
と、言う紗雪に
悠希は、ギュッと紗雪を抱き締めた。
紗雪は、抱き締められて
ドキドキして
音がきこえるのでは
と、恥ずかしかった。
よい年をして
ベッドの上で
男性に抱き締められて
オタオタして悠希さんは
呆れてるのではないか·····⋅と
だが⋅⋅⋅⋅⋅⋅
「良かった。
紗雪の全ては、俺なんだ。」
と、言う悠希さんに
「えっ、呆れないのですか?」
と、訊ねると
「呆れたりしない。
ただ、嬉しいだけ。」
「嬉しい?ですか?」
「ああ。
紗雪をこうやって
抱き締めるのも、
手を繋ぐのも、
キスをするのも
その先も、
全てが、俺なんだから。」
と、言われて
意味がわかると
紗雪は、真っ赤になる。
そんな紗雪が
愛しくて、悠希は、
ぐっと紗雪を抱き寄せた。
だが、いつまでも
こうしては要られない。
「紗雪。
ずっと、こうしていたいが
俺の友人達にあって欲しい。
一緒に食事の約束をしている。」
と、言われて
こうしていたい···の言葉に
赤面するが·····
「····はいっ。
ご友人の中にケリー様も
お見えになりますか?」
「ケリー様?
来るよ。ケリーに興味ある?」
「興味?いえ、史織から
すごく、お力を貸して頂いた
と、きいておりましたから
お礼を、と、思いまして。」
と、言う紗雪に
「ごめん。嫉妬だ。」
「····嫉妬?ですか?」
「ああ。
紗雪が俺以外の男の名前を
口にしたから。」
と、言われて
真っ赤になる紗雪。
そんな紗雪を悠希は
いつまでも抱き締めて
いたかったが
「さぁっ、準備しようか?」
と、伝えた。
恥ずかしいのと
少し寂しいなぁと思いながら
紗雪は頷いた。