相愛カタストロフィ
「ホントですか、お疲れ様です」
「羽結ちょっと嬉しそうな顔してる」
図星。
そんなに顔に出てた…?
いつもならそんな事ないって言えるのに、何も言い返せなくてつい無言でうつむく。
「…羽結のツンツンしてるのも好きだけど、たまに出るデレも相当くる。襲いそう食べていい?」
「だ、だめ」
「じゃあ羽結から来て」
…少しだけなら、と席を立つ私は相当彼を甘やかしている。
それを言えば生徒会が終わるまで待っていることもそうだけど。
でも今は、彼のためっていうより、私のためかもしれない。
きっとこれは「悪いこと」。分かっているはずなのに赤信号が見えない。見ていない。
座っている先輩の首に手を回す。
初めて先輩のことを上から見下ろした。
「このまま死んでもいい」
「大げさです」