相愛カタストロフィ
いつからか、何で好きになったのか、そう聞かれても分からない。
それでもこれは恋だ。
気づいたら頭の中は先輩でいっぱいだった。
「…好きです先輩」
「知ってる、俺も愛してる結婚したい」
「…」
ありったけの勇気を出して伝えたのに、あまりにも言葉の重さの差が大きい。
私の言葉、霞むじゃないですか。
「どうして最近放課後来なかったんですか」
「生徒会のほう毎日仕事あって。もうすぐ体育祭だからね
…え、え、羽結待っててくれたの?」
「…ときどき」
「時間巻き戻して、
生徒会なんてサボって羽結の教室に行きたい」
なんでこのクズな性格隠していられるんだろう、器用だなこの会長さん。
でも、私だけ知ってるのも良いかも知れない。
クズな優等生ってことは、誰にも教えてあげない。
「羽結このままデートしよ、初デート。まずは婚姻届貰いに行く?」
「帰ります」
「待って羽結、置いていかないで!」