年下男子に追いかけられて極甘求婚されています
「それより姫乃さん、お兄ちゃんと結婚するとき、結婚式とかどうやって決めたの?」
「うーん、いろいろ式場巡りとかしたかな。もうそれがデートになったりしてた。なぎさちゃん式場選び悩んでる?」
「いや、結婚式自体悩んでる。やりたいし潤くんもいいよって言ってくれてるけど、向こうのご両親とか皆シフト勤務だから、結婚式しても来て貰えないかもと思って」
自分達の都合のみで合わせて休みを取ってもらうことに抵抗を感じてしまって、どうにも先に進めない。結婚するなら結婚式するでしょっていう固定概念が今は崩れてしまっている。
「だったら、二人だけで式したらどう?フォトウェディングとかもいいんじゃない?潤くんの休みだけだったらなんとかなりそうな気がするけど」
「ああ~、確かにね。私もそんなにこだわってるわけじゃないしなぁ」
「洋装と和装どっちが好み?」
「どっちも捨てがたいけど、和装かなぁ。趣があっていいよね」
「ふふ、意外となぎさちゃん和風よね」
「んー、姫乃さんに影響されてるのかも」
「私?」
「姫乃さん時代劇とか大河ドラマとか大好きじゃん。お土産もいつも和物くれるし。だから私も好きになってきたんだよ」
「そっかぁ。仲間がいて嬉いなぁ」
姫乃さんはニコニコと機嫌を良くし、自身の結婚式のアルバムを出してきて見せてくれた。
笑顔あふれる結婚式の写真を見て、どうせ結婚するなら姫乃さんのように皆から祝福される素敵な新婦になりたいと思った。