君の言葉で話したい。
6話 好きな人
紫涵に、好きな人に会って欲しいと言われた。
友人の好きな相手に会うのは、
何となく気が引ける。
無用なトラブルを避けるため、
何度か断っていたが、
どうしてもと紫涵が譲らなかったため、
渋々会うことになった。
引き出しの手前に入れている、
ベージュ色のアイシャドウで、
メイクをする。
琥珀色の化粧品は邪魔だったので、
奥に押し込んで、
家を出た。
待ち合わせ場所に向かうと、
紫涵と雨泽が並んで立っていた。
「相原さん?」
「どういうこと…。宗くん?」
「えっ、2人は知り合いなの?」
話が複雑になりそうで、
鈴は踵を返した。
「鈴、何故帰ろうとするの」
この人が私の好きな人だよ、
紫函は耳打ちした。
「私、まだ彼氏いるから!」
鈴はわざとらしく大声で叫ぶ。
紫函は訳がわからない様子で、
そんなこと言わなくてもわかってるよ、
と迷惑そうに眉間に皺を寄せた。
友人の好きな相手に会うのは、
何となく気が引ける。
無用なトラブルを避けるため、
何度か断っていたが、
どうしてもと紫涵が譲らなかったため、
渋々会うことになった。
引き出しの手前に入れている、
ベージュ色のアイシャドウで、
メイクをする。
琥珀色の化粧品は邪魔だったので、
奥に押し込んで、
家を出た。
待ち合わせ場所に向かうと、
紫涵と雨泽が並んで立っていた。
「相原さん?」
「どういうこと…。宗くん?」
「えっ、2人は知り合いなの?」
話が複雑になりそうで、
鈴は踵を返した。
「鈴、何故帰ろうとするの」
この人が私の好きな人だよ、
紫函は耳打ちした。
「私、まだ彼氏いるから!」
鈴はわざとらしく大声で叫ぶ。
紫函は訳がわからない様子で、
そんなこと言わなくてもわかってるよ、
と迷惑そうに眉間に皺を寄せた。