君の言葉で話したい。
「でも相原さんがいないので、
おれはとても辛いの気持ちです。」
一目惚れだったんです。
彼は言う。
「初めて会った時から、
綺麗の人だと思っていました。
あの日、おれを差別から守ってくれて、
どんどん好きになりました。」

海外に来て孤独だった自分にとって、
日本にいる理由が、
もはや相原さんだった。

彼は照れ臭そうに、
そっぽを向いた。
鈴も紅潮して、
直視できず、行き場を失った視線が、
ふらふらと彷徨う。

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