俺がお前を夢の舞台へ
俺が甲子園に憧れ、目指すのと同じだけの、もしくはそれ以上の熱量を、アイツは持っていると思っていた。


甲子園がどんなところなのかや、夢を叶えるために何が必要なのかを俺たちなりに考えたりもした。


あの頃の俺たちは、端から見れば仲悪そうに見えただろう。


実際に喧嘩も絶えなかった。


それでも、最大で唯一のライバルだった。


良い関係性を築けていたと思っている。


もちろん、ムカつくことも多かったし、反りが合わないとはずっと感じていた。


けど、それ以上のものが俺たちにはあった。


俺たちにしか分からない、俺たちだけの関係性があった。


普通にいけば、いい関係性のまま終えられていたかもしれない。


だけどそこに、彩絢の存在やアイツの引っ越しがあり、上手くはいかなくなったんだ。
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