俺がお前を夢の舞台へ
彩絢が絡むと、俺たちの間に嫌な風が吹き、ギクシャクするのを感じていた。


それはきっとアイツもそうで。


俺もアイツも、彩絢のことが好きだった。


とられたくない。


ずっとそう思っていた。


でも…勇翔には敵わない。


その思いもずっとあった。


……きっとそれは今も同じだ。


勇翔が転校してきて、再会して、嫌というほど痛感させられた。


アイツが引っ越したあと、俺はずっと迷っていた。


アイツがいなくなったから、たしかに彩絢のことを独り占めできる。


でも、それはフェアじゃない。


そう思ったからずっと彩絢とは“幼なじみ”を保ち続けた。


そこに勇翔との友情が残っていたからこその行動だった。
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