俺がお前を夢の舞台へ
蒼空と勇翔は睨み合いながら教室を出ていった。


足音が遠ざかっていくにつれ、寂しさが増していく。


疎外感。


蒼空への不信感。


そして、勇翔への疑問。


勇翔はなんで私を庇うような発言をしたんだろう。


逆に、なんで昨日あんなに怒ったんだろう。


勇翔の本心はどこにあるの?


「朝から修羅場だったね」


「え?あぁ…うん」


茉優が哀れみの目で私を見てくる。


「…結城くんって、不器用なだけで本当に彩絢のことが好きなんだろうね」


……茉優まで意味の分からないことを言う。


皆して何なの…。


「勇翔が私のことを好きなわけがないじゃん。昨日、ぶちギレられたんだよ?いつも冷たいし、関わるなってオーラ出しまくりだし」
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