俺がお前を夢の舞台へ
それを見ると、先週の喧嘩や不安、不信感なんて嘘のように消えていく。


「蒼空っ!久しぶりだね!」


朝練が終わり、教室に向かう途中で蒼空に声をかける。


練習中は話せないから、待ちに待ったタイミングだった。


蒼空は、大好きな笑顔を見せてくれる。


「久しぶりだな。心配かけてごめんな?」


ポンポンっと頭を撫でられる。


たったそれだけでも、泣きそうなくらい嬉しかった。


「会いたかったよ、蒼空…」


毎日会ってたからこそ、会えない時間が不安だった。


蒼空が何をしてるのか心配だった。


「ごめんごめん。牡蠣食いまくったらあたってさ。しばらく寝込んでた」


お腹をさすりながら苦笑いを浮かべる。


「もう…。蒼空らしくない」


蒼空は体調管理には人一倍気を遣ってる印象だった。


そんな蒼空でも牡蠣には勝てないか。
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