俺がお前を夢の舞台へ
ピアスがたくさん空いていて、見るからにヤンキー系…。


「そんなアクセサリー、いくらでも買ってあげるからデートしよーよ」


まさかこんなところでナンパされるなんて思ってもなかった。


しかも、なんの洒落っ気もない私が。


「なんで私なんですか?私、連れがいるんですけど」


早く来てくれないかな、と用品店を覗き込もうとしたら、男はサッと視界に入り込んでくる。


「ちょっとぐらいいーじゃん。行こ」


「え、ちょ…きゃっ!」


いきなり腰に手を回され、思わず悲鳴をあげる。


「やめてください!連れがいるって言ってるじゃないですか!」


身をよじって逃げても、男は手首を掴んできて逃がしてくれない。


何かされたらどうしよう…。


「連れって女?」


嫌悪感と不安が押し寄せてきて、上手く言葉が出てこない。


喉の奥で言葉がつっかえる。
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