俺がお前を夢の舞台へ
え……?


「きゅ…急に何の質問?」


なんで勇翔がそんなことを…?


今まで私に興味なさそうだったのに。


「…別に。気になっただけ」


…勇翔は何を考えているんだろう。


私や蒼空に対してどういう気持ちでいるんだろう。


「…楽しいよ。どうしてそれが気になるの?」


勇翔には関係のないこと。


勇翔自身がそういう認識をしているものだと思っていた。


「気まぐれ。楽しいならなにより」


勇翔はそう言って席を立つ。


「あっ、待って!次移動でしょ。私も一緒に行く」


もっと勇翔と話したい。


今ならたくさん話せる気がする。


「あんまり俺にベタベタしないほうが─」


「いいからいいから。行こう、勇翔」


このチャンスを逃したくない。


気分屋な勇翔が、次いつ私と話してくれるかわからない。


だから今しかない。
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