俺がお前を夢の舞台へ
蒼空……早く来てよ…。


「その手、離せよ。俺がそいつの連れだ」


「蒼空…!」


蒼空が私の肩を抱き寄せ、男から離してくれた。


「二度と彩絢に近づくな」


高身長の蒼空に睨まれ怖じ気づいたのか、男は顔をひきつらせて逃げていった。


「ダッセー。ちょっと文句言っただけで逃げるならナンパなんかすんなっての」


蒼空は不満げに顔をしかめる。


「ありがとね、蒼空」


お礼を言ってからそっと離れようとしたけど、蒼空は私の手を掴んで離さなかった。


「蒼空?」


明らかに不機嫌な顔。


「…勝手に俺から離れるからナンパなんかされんだよ。自覚持てって何度も言ってるだろ?」


「自覚?なんの?」
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