俺がお前を夢の舞台へ
緊張してきた…。


勇翔と二人でどこかへ行くのは初めてだ。


なんだろう…胸がドキドキする。


今にも触れ合いそうなくらい近い距離に勇翔がいるから?


「……なに?」


ついうっかり勇翔を見上げていたら不審がられてしまった。


「なんでもないっ」


慌てて窓の方に顔を向ける。


窓ガラスに映った自分の顔が、心なしか赤く見える。


そして、とても嬉しそうだった。


蒼空と過ごしている時間よりもずっと…。




バスを降り少し歩いたところにあるファストフードのチェーン店に入る。


勇翔はこの辺りでバイトしてるのかぁ…。


「なんのバイ……」


…聞かないほうがいいのかな。


前、怒られたもんね…。
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