俺がお前を夢の舞台へ
意味がわからず蒼空を見上げると、あからさまにため息を吐かれてしまった。


「もういい。帰るぞ」


「えぇ…なんで怒ってるの?私に怒ってる?」


蒼空は私の手を握ったまま、早足にショッピングモールから抜け出す。


蒼空の早足は私にとって小走り。


「ねぇ!歩くの速すぎ!」


疲れるじゃん…。


何をそんなに怒ることがあるんだ。


ナンパされたのは私の意思じゃないのに…。


「なんか…彩絢が知らない男に触られたのがすげーヤダ」


え……?


トクン…トクン…と心臓が波打つ。


「…俺、彩絢ことが好きなんだ」


ドクンッ…


嘘…。


ホントに…?


「俺と付き合ってほしい」
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