俺がお前を夢の舞台へ
「キミ、自覚症状あるんだよね。軽く運動しただけで動悸がして苦しいって言ってたよね」


「……それがなんすか」


別にそんなのどうだっていい。


俺は野球を辞めない。


「心臓が悲鳴をあげてる証拠だよ。キミの心臓はもう限界なんだ」


「…でも」


諦めたくない。


夢を夢のままで終わらせたくない。


彩絢と約束したから。


勇翔とも…。


アイツはきっと今もどこかで野球を続けてる。


俺ら3人で交わした約束は必ず果たす。


「とにかく、親御さん呼んできてもらえるかな?親御さんにも説明しないと」


「……もういいっす。俺から話しとくんで。それじゃ、ありがとうございました」


テキトーに話を切り上げ、父親と母親が待つロビーに戻る。
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