俺がお前を夢の舞台へ
今思えば、同じような手口のつまらないイタズラだけど、毎回反応してくれるから可愛くてたまらなかった。


でも。


『勇翔ーっ!昨日テレビ見た!?』


『見た見た。4チャンネルだろ?』


『そう!めちゃくちゃおもしろかったよね!』


彩絢は勇翔のことが好きなんだろうな。


そう思うことが何度もあった。


勇翔にとられたくない。


ずっとそう思ってた。


『だからなんでコイツが先発なんだよ!』


『うるせぇ!俺のほうがお前よりいいピッチャーだからに決まってんだろ!』


勇翔とは喧嘩が絶えなかった。


ことあるごとに突っ掛かられ、突っ掛かり。


特に彩絢がグラウンドにいるときはよく喧嘩になっていた。
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