俺がお前を夢の舞台へ
「はぁ……」


肌寒い空気に冷たいため息が吐き出される。


蒼空は…私と勇翔が仲良くすることを良く思ってないんだろう。


“俺じゃダメ?勇翔じゃないとダメ?”


蒼空のあんな悲しそうな顔は初めて見た。


最近蒼空の元気がないのは私のせい…?


上の空なのも、笑顔が少ないのも、私のせい…なのかな…。


勇翔から貰った合鍵が鞄の中に見える。


…普通じゃないよね。


彼氏がいるのに、別の男の合鍵を持ってるなんて……。 


もし蒼空が別の女の子の合鍵を持ってたら、どんな事情であれ嫌な気持ちになる。


でも…。


せっかく友翔くんが懐いてくれたし、毎日嬉しそうに私を出迎えてくれるようになった。


いろんな話をしてくれて、本音も話してくれる。
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