俺がお前を夢の舞台へ
「おい…大丈夫か?」


勇翔の手が伸びてきて、私に触れる瞬間に止まった。


「…お前のせいじゃなくて、俺のせいなんだよ。ごめんな」


「なんで勇翔が…」


勇翔が謝る理由なんてないのに…。


私がしっかりしていればよかっただけのこと…。


「…とにかく、お前は悪くないんだから、何を言われても堂々としてればいい」


「……うん…」


釈然としないけど、勇翔が元気づけてくれているのはよくわかった。


「彩絢ー!おはよー!」


遠くから茉優が駆けてくる。


「彩絢は一人じゃない。なっ?」


勇翔はそう微笑んで教室に入っていった。


それと同時に茉優が抱きついてきた。


「おはよっ、彩絢」


「おはよ…」
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