俺がお前を夢の舞台へ
…私、そんなに頼りないかな…。


どうして素直に大丈夫じゃないって言ってくれないの…?


どう見ても大丈夫じゃないじゃん…。


「保健室行くぞ」


小泉先生が蒼空の肩を支えて歩き出す。


何も言えなかった。


明らかにおかしいのに、何が起きてるのか、何を隠してるのか、何も聞けなかった。


苦しそうな蒼空を、ただただ見送るしかなかったんだ。





蒼空の降板は橘に激震を与えた。


蒼空がいなきゃ勝てない。


それを顕著に表す試合となってしまった。


ピッチャー交代後すぐ連打を浴び7点を取られ、その後も5点失点。


結局、0-12で大敗してしまった。


蒼空の偉大さを痛感させられる試合だった。
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