俺がお前を夢の舞台へ
バイト終わり、蒼空の家まで向かう。
友翔のことは彩絢が見てくれてるだろうから、多少遅くなっても大丈夫だろう。
友翔がいなくなったあの日、あの時の俺の余計な行動が原因で蒼空と別れることになったのに、嫌な顔せず友翔に会いに来てくれいた。
【着いた】
夜遅くにインターホンを鳴らすのは気が引けるから、蒼空に連絡を入れる。
蒼空と連絡先を交換する日が来るとは思わなかった。
蒼空の家に来る日が来るとも、蒼空が俺を頼る日が来るとも、思ってなかった。
「悪いな、わざわざ」
ぎこちない動作で俺を招き入れる蒼空。
玄関には写真立てが伏せられて置いてある。
通りかかったときにチラッと見えたリビングには、なぎ倒されたトロフィーや楯があった。