俺がお前を夢の舞台へ
改めて頭を下げると、そこに温もりを感じた。


くしゃくしゃ…っと頭を撫でられ顔を上げると、優しい笑顔を浮かべてくれていた。


「謝るな?俺もいろいろ悪かったしさ。俺の方こそ、病気のことずっと隠しててごめんな」


「そんなこと…。謝らないでよ…」


もし私が蒼空なら、同じように隠してたかもしれない。


病気だって口に出したら負けてしまいそうで。


心配かけたくなくて。


認めたくなくて。


蒼空も…そんな気持ちだったのかな…。


「…すごいね…蒼空は」


「…ん?」


「ずっと一人で闘ってきたんでしょ…?」


病気を隠して、いつも通りのパフォーマンスをしようと頑張って、結果が出ずに苦しんで。
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