俺がお前を夢の舞台へ
大好きな野球を辞めるほど大変な家庭環境の中、蒼空のためにともう一度立ち上がってくれた。


きっと私には想像のつかないしんどさがあったはず。


働きながら練習して、後輩とコミュニケーションもしっかりとって、友翔くんのことも気にかけて。


その上突然エースとして期待をかけられて。


勇翔はそうやってずっと頑張っている。


そんな勇翔の前で気軽に休むことはできない。


「さっ、仕事仕事」 


菜々子ちゃんの肩をポンッと叩きドリンク作りに取りかかる。


今できることをするしかない。


勇翔がそう教えてくれた。


だから私も頑張るんだ。

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