俺がお前を夢の舞台へ
どういう意味…?


「…あぁそうかよ!別にそれでもいい。約束を破るお前なんかよりはよっぽど─」


「なんなんだよ!俺は…っ」


勇翔は、何かを言いかけて口をつぐんだ。


そして、震える拳を握りしめながら小さく言った。


「…約束よりも大事なもんだってあるんだよ。お互いに。いい加減わかれよ」


その言葉の意味を、私は何一つ理解できなかった。


でも、一つだけ分かったことがある。


勇翔は約束を覚えている。


そして、その約束を守る気はないということが…。
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