俺がお前を夢の舞台へ
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「そろそろ帰るか」
「そうだね…。もうこんな時間かぁ」
時刻は夜の7時。
あっという間だったなぁ…。
「今日はわざわざありがとな。楽しかった」
「私も楽しかったよ。ありがとう」
たくさん想い出話をした。
そして、蒼空からパワーを貰えた。
「俺らも頑張るから、お前も頑張れよ。負けんじゃねーぞ」
勇翔はそう言ってそそくさと部屋を出ていった。
相変わらず照れ屋さんだ。
「お前の方こそ負けたら承知しねーぞって伝えといて」
蒼空もなんだか嬉しそうだ。
そんな蒼空を見ると、私も嬉しくなる。
「伝えとくね。それじゃ、また」
「おう。またな」
幼稚園の頃から数え切れないくらい交わしてきた“またね”。
蒼空の病気を知ってから、その言葉をかけることができなかった。
でも、今日初めて言えた。
必ず“また”が来る。
そう、思うんだ。