俺がお前を夢の舞台へ
「…明日…すべてが決まるんだ」 


どうしても夢を叶えてあげたい。


蒼空を甲子園へ連れて行ってほしい。


「集合!」


タローが号令をかけ、大柳先生を中心に集まる。


今日の練習は午前だけ。


午後は各自好きに過ごして決戦に備えることになっている。


もしかしたら今日が最後の練習かもしれない。


そんな弱気な想いが頭をよぎる。


怖いんだ。


ボロボロの勇翔をマウンドに上げて強豪桜森と戦うことが。


「別に今日が最後の練習じゃない。そうだろ?だから、いつも通りやれ。特にソワソワする必要もない。手を抜かず真面目に取り組めばなるようになる。いいな」


「「はいっ!!」」


…そうだよね。


私が不安に思ってどうするんだ。


これまで頑張ってきた選手のことを信じよう。
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