俺がお前を夢の舞台へ
勇翔なりに悩んで、考えて、出した結論が“直前に伝える”なの…?


そんなのあんまりだ…っ。


「ひどいよ…」 


「……教えないままのほうがよかった?」


「それは……」


知らないよりはマシかもしれない。


でも、もう遅い。


今からじゃ止められない。


それに、どうして明日なの…?


明日は決勝戦なのに…っ。


蒼空の夢が叶う瞬間かもしれないのに…っ。


「病院、行ってこいよ。それから…明日はちゃんと試合に来いよ」


勇翔はそれだけ言って早足に校舎の中に入っていってしまった。


行かなきゃ。


病院に行って、蒼空に会わなきゃ。


考えたくないけど、最後のチャンスかもしれないから…。


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