俺がお前を夢の舞台へ

「…からかわないでよ」


「ははっ！ちょっとは元気になった？」


……。


手術するのは蒼空なのに。


私が慰められててどうするんだ。


しっかりしなきゃ。


せめて蒼空の前だけでも笑顔でいなきゃ。


蒼空を心配させちゃダメだ…。


「明日、いい報告聞かせろよ？」


明日も蒼空に会えるんだよね…？


「ちゃんと…聞いてね…？私たち、頑張るから…」　


「だから、そんな泣きそうな顔するなって。大丈夫だから。な？」


頭を優しく撫でられて、堪えていた涙が零れ落ちそうになる。


泣いちゃだめだ。


蒼空は死なないって信じなきゃ。


蒼空を困らせたらだめ。


蒼空を信じて、今は笑顔でいなきゃ。


笑え、私。


蒼空は大丈夫だから。


そうだよね…？