俺がお前を夢の舞台へ
そんな決意が伝わったのか、勇翔はニコっと笑って頭を撫でてくれた。


「っしゃあ、タロー円陣組むぞー」


「っしゃ、集合!」


勇翔がタローへ集合を促し、タローの周りにメンバーが集まる。


すっかりチームの中心メンバーだなぁ…勇翔…。


ベンチ前で組まれる円陣をこの夏何度も見てきた。


もっとたくさんこの円陣が見たい。  


「さぁ勇翔!声出し!」


「しゃっ。えー、まず、ここまで来れたのは俺らの実力だ。たまたまなんかじゃない。そのことは絶対に忘れないこと。それから…。俺は蒼空の夢を叶えるためにここにいる。アイツとの約束は守る。だから…俺も全力で頑張るんで、今日1日よろしく頼みます」


「しゃーーっ!任せろー!」


締まりは悪い円陣だったけど、勇翔の想いが改めて伝わった瞬間だった。
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