俺がお前を夢の舞台へ
「…まぁ当然バントだよね…」 


まずは手堅く先制点がほしいところ。


ノーアウト1塁だったのが、バントにより1アウト2塁になって、クリーンアップを迎える。


勇翔は蒼空から貰った戦術ノートを繰り返し熟読していたから、ある程度情報は入ってるだろう。


あとは思ったところに投げられるかどうか。


さっきから制球がバラついていて、ベストな状態からは程遠い。


「頑張れ勇翔…」


桜森は序盤にとったリードを守り抜いて勝つのが上手いイメージがある。


先制されたくない。


だけど。


3番打者にツーベースを打たれ、0-1に。


そしてさらに4番のシングルヒット、5番の犠牲フライで0-2。


初回から相手に流れを渡すような展開になってしまった。
< 407 / 434 >

この作品をシェア

pagetop