俺がお前を夢の舞台へ
「ちゃんと見てろ。俺たちは負けない」


その言葉通りだった。


9番、1番、2番、と連打し満塁の局面で3番打者に回ってきたんだ。


打席に立つのは勇翔。


本当にここまでつながるとは。


夢が叶うまであと少し。


「お願い勇翔…」 


フライでもゴロでもダメ。


最低でも2人、もしくは3人は帰したい。


勇翔は今、何を思っているのかな。


責任感?


プレッシャー?


それとも…。


「アイツ、肝据わりすぎだろ」


「俺だったら足ガクガクっすよ」


楽しんでるのかもしれない。


この緊張のシーンで微かに笑っている。


あの表情…。


純粋に野球を楽しんでいる顔だ…。


「頼むぞー!勇翔ーー!!」


後ろにはタローも尚輝くんもいる。


頑張れ…勇翔…。
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