俺がお前を夢の舞台へ
**
蒼空の根底にあるリスペクトは変わっていない。
それが分かったところで、状況に何の進展もなかった。
話しかけても無視されるし、蒼空は意地を張っているのか話そうともしない。
そんな状態のまま、1週間が過ぎていった。
何も変わらないまま、ただ焦りと虚しさが募っていく。
「じゃ、隣の人と話し合って」
そんな最中、現代文の授業で机をくっつけて話さなければならなくなってしまった。
前では茉優と蒼空が机をくっつけて、解答を確認し合っている。
ガガガガガッ…
緊張しながら私が一方的に机を寄せると、勇翔は渋々私の方を向いてくれた。