俺がお前を夢の舞台へ
私は勇翔が野球をしている姿をもう一度見たい。


蒼空と競い合っている姿をもう一度…。


どっちが遠くに飛ばせるかを競って、負けた方は“アイツはフライしか打てねぇ”と負け惜しみを言っていた。


どっちが速い球を投げられるかを競って、負けた方は“アイツはコントロールが悪い”と負け惜しみを言っていた。


あの頃に戻りたい。


チームのために勇翔が必要だ、なんて文句で誘おうとしていたけどそれは違う。


私が見たいだけなんだ。


私が勇翔の姿をもう一度見たいだけ。


「これってエゴなのかなぁ…」


私の呟きは誰にも届かなかった。


答えは出ない。


誘い続けていいのか、諦めるべきなのか。


「あーあ…」


難しいな…。


ホント、どうしていいかわかんないよ…。
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