俺がお前を夢の舞台へ
蒼空は不服そうな顔を私に向けてくる。


なんで仲良くできないんだろう。


なんでそこまで勇翔を嫌うんだろう。


理解できない。

 
「俺も何でもいいからお前らが決めれば?」


勇翔まで…。


まぁ勇翔は昔からそうだったから驚かないけど…。


「しょうがないね。どうする?」


「……どうしようか」


考えているフリをしているけど、本当は二人のことしか頭にない。


思い返せば、蒼空と勇翔が同じクラスだったのは小2と小6だけ。


こんな風に同じ班で活動するなんて経験は初めてなのかもしれない。


蒼空と勇翔が同じクラスだったとき、私はクラスが違うかったからどんな感じだったのかは知らない。


あの頃からこんな感じだったのかな…。
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