俺がお前を夢の舞台へ
「チッ」


過去を思い返していると、目の前から舌打ちが聞こえてきた。


「なんか言いたいことがあるなら言えよ。うぜーな」


勇翔が蒼空に喧嘩を吹っ掛ける。


もう、なんで?


意味がわからない。


「何もねぇよ。めんどくせぇヤツだな」


蒼空も応戦しないでよ…。


「はぁ…もう嫌になっちゃう」


蒼空だって勇翔の力が必要だって言ってたのに、結局こんな喧嘩ばかり。


勧誘する気がないなら始めからそう言えばいいのに。


勇翔は勇翔で、蒼空を目の敵にしすぎなんだ。


「蒼空の何が気に食わないわけ?」


別に今、喧嘩になる要素なんてなかったじゃん…。


「何ってそりゃ─」


「黙ってろ。しゃべんな」


もう…蒼空……。
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